こんにちは! (有)美ナチュラル、ミロビーナの木川です。
今回は、ビューティーセサミシリーズを知ってほしい訳
の、第4回目です。
前回は、セサミオイルが世界三大伝統医学の、アーユルヴェーダで使われるメインのオイルであること、
デトックス効果が高く、私たちの美と健康のどちらにも役立つものなんです。というお話をさせていただきました。
今回は、そんなセサミオイル、キッチンにあるものでもいいの?的なお話をさせていただこうかなと思います。
老化対策、デトックス効果、もう一つセサミオイルにはお肌の生まれ変かわり、つまり、新陳代謝を助ける働きがあります。
傷を早く癒す効果というのを、前回ではお話ししましたが、それはつまり、細胞の成長促進効果、新陳代謝(ターンオーバー)のことです。
「これを塗ってれば、早く傷がふさがるから」とか、「早く傷が目立たなくなるよ」
と、昔から言われている植物原料には世の中にいくつもありますが、セサミオイルもその一つ。
ゴマには、新しい細胞を作るために必要なアミノ酸やミネラル、ビタミンCを除く各種ビタミンといった栄養素が豊富。(ビタミンCは水溶性なのでオイルには溶け込めない)
ゴマは、ビタミンC以外を含む、人が必要な栄養素をすべて含み、またそれぞれの栄養素の量のバランスも良い、まさに完全食品。
そんな、ゴマから圧搾したセサミオイルを塗ると、自然とお肌の生まれ変わりが早くなるわけです。
セサミオイルがシミに良いというのは、この新陳代謝を良くすることも関係しています。抗酸化作用だけじゃないんですよね。
新しいお肌細胞が下から押し上げられ、メラニンが抽出された肌細胞は、押し出されて剥がれ落ち、元の白いお肌に戻る。その働きが正常に素早く行われていれば、メラニンは生まれても定着せず、シミ予防になるのです。
シミの原因の一つは、本来、剥がれ落ちるはずだったメラニンが含まれた細胞が、途中で寄り道をしたり、つかまったりして、お肌表面まで上がってこれなくなり、沈着してしまった状態のこと。
そんな状態のお肌を正常に導くのには、かなりのパワーと栄養成分量が必要になるのです。
まず、キッチンのゴマ油は焙煎されています。あの、芳ばしい香りはもともとのゴマの香りだけでなく、焙煎した香りが加わったもの。いかにも、美味しそうですよね~。
でも、この焙煎によって、ゴマの持つ栄養素はある程度壊れてしまいますし、高温にすることで、酸化が起こっている可能性もあります。
お肌に酸化物質はご法度。老化を促進し、シミを作るようなものです。
また、オーガニックではない限り、農薬が使われたゴマが原料ですので、スキンケアで十分な効果を得るほどの成分量は含まれていません。
ということで、食用のゴマ油はぜひとも、スキンケアではなく、御飯を美味しくするためにお使いくださいね。
農薬という言葉が出てきましたが、お肌に使うオイルに保湿以上の効果を求めるなら、オーガニック栽培のものでなくてはなりません。
つまり、無農薬、無化学肥料。
農作物に含まれるミネラルやビタミンというのは、土中に住む微生物たちが作ってくれるもの。農薬や化学肥料を使うと、その微生物たちが弱ってしまうので、見た目は立派な野菜でも、実は含まれている栄養分はオーガニックの半分以下ともいわれています。
また、農薬はアレルギーを引き起こす可能性が高い化学成分でもあり、わずかでも残っている可能性があるオイルは、お肌のように消化器官や浄化器官のない臓器にとって、危険です。
アレルギーについて一つ、お伝えしなくてはなりません。
素晴らしいセサミオイルですが、もともとゴマアレルギーがある方は、残念ですがこのオイルは使えません。
時々、ものすごい好転反応が起きる方がいらっしゃいますが、そんなときは、ご自身が、ゴマアレルギーがあることに気づいておらず、好転反応ではなく、アレルギー反応だったりします。
アレルギーは、軽度な場合もあれば、アナフィラキシーショックを引き起こすほど重症な方もいらっしゃいます。もし、軽度で、自分がゴマのアレルギーだということに気づかずこれまで来ていた場合、顔に使うことでひどい炎症を起こすことがあるのです。
ゴマは意外とアレルギーをお持ちの方が多い食材。アレルギー体質の方は、セサミオイルをスキンケアに使う場合は、どうぞ慎重に始めてくださいね。
農薬という言葉が出たので、防腐剤のお話しもしておこうと思います。
実はゴマ油は、腐りやすい、つまり、酸化しやすい油脂に分類されます。ところが、セサミンをはじめとする、抗酸化成分が多いため、酸化されずに保存がききます。
ところが、ゴマ油には水分が含まれていることが多く、それがカビを発生させてしまいます。それを防ぐために、あらかじめカビの菌を殺す、キュアリング ということを行います。
これは、60℃~100℃程度にセサミオイルをしばらく熱して滅菌する方法。これを行うことで、カビの菌は死に、保存性がぐんとアップします。
また、副産物として、ゴマリグナン類の1種で、セサモールというセサミンと同じくらい抗酸化力が高い成分が生まれます。
ですので、スキンケアやアーユルヴェーダで使われているセサミオイルは、ほとんどすべてといっていいほど、キュアリングを行い、滅菌し、セサモールを生み出しているんです。
と、いいことだらけのように見えますが、実はここには大きな落とし穴が。
このオイルを熱するという行為によって、熱に弱い成分はみんな壊れてしまいます。当然、成分量が減るので・・・効果も減ってしまいます。
さらに、残念なのは、成分量のバランスが変わることによって、それまで、微量成分たちがお互いに影響しあい産んでいた相互作用が減ってしまうことなのです。
生物は、完璧な存在です。自らが持つ超微量成分も含む全成分が、無数の組み合わせで様々な相互作用、場合によっては毒性を消す作用をしています。
それは、私たちが決して解明できない緻密さとパターン数であるといわれています。
なので、ほんのわずかでも、成分量が変わるとそのものが持つ効果への影響は小さくない場合が多いのです。
結果、そうなると、手ごたえのある十分なスキンケア効果、前回までいろいろと書いてきた素晴らしい効果は、あるような、ないような、そんな程度にしか発揮できなくなってしまうわけなのです。
こうやってみてくると、本来ゴマの持つスーパーパワーを発揮するのは、実は無理、不可能ではないかと思えてきます。
オーガニック栽培については、何とかなるはずですが、キュアリングをしなければ、カビ菌がいるというのは、実は大きな問題。
コールドプレスといって、低温圧搾しているといわれているものでも、このキュアリングをしているので、やはり十分な成分量ではありません。
ここで少しコールドプレスについて。
オイルを圧搾するときには、熱をかけてやるとたくさんのオイルが搾れます。また、ツバキなど硬くて搾りにくい実などは、高温にすると効率的にとることができます。
しかし、もうここまでお読みになった方ならお分かりと思いますが、熱をかけることで成分は壊れ、また熱による酸化が起きる可能性が高まります。
コールドプレスは、熱をかけない搾り方。
ところが、圧力をかけて搾り取るのですが、(ゴマなら、ゴマをする方法で圧搾します)、実はその時に結構な高熱の摩擦熱が発生してしまい・・・ やっぱり成分が壊れてしまうのです。
日本語だと、低温圧搾といいます。だから、コールドプレス、低温圧搾だから大丈夫ということでもないのが、辛い所・・・。
そんな問題を克服ようと、頑張っているのが・・・
と、続きはまた次回。
今日も最後までお読みいただき、どうもありがとうございました!