こんにちは、ミロビーナの宮崎尚子です。
睡眠や心身の疲れなど、体全体の調子を整える作用があるCBD(カンナビジオール)。
実はヒト以外の動物にも使うことができるんです。欧米を中心に「ペット用のCBD製品」が多く作られていて、人気を集めています。そして日本でも手に入るようになってきました。
今回の記事は「大切なペットの健康に、CBDオイルがどう役立つことができるのか」がテーマです。
エンドカンナビノイド・システム(ECS)を持つ生き物であれば、CBDは有効
CBDがペットの健康に対しても良い作用をもたらすということは、欧米などですでに報告されています。
人間や哺乳動物を含む多くの生き物は、体の中でエンドカンナビノイドという生理活性物質を作り、
全身に分布する神経細胞や免疫細胞に多くあるカンナビノイド受容体と結合することで、体のホメオスタシス(恒常性)を維持しているのです。
この仕組みは「エンドカンナビノイド・システム(ECS)」と呼ばれ、その範囲は、体温や食欲、睡眠、免疫、痛み、感情、記憶などあらゆる生理機能に及んでいます。
最近の研究で、外部からの強いストレスや老化が原因でホメオスタシスを維持する機能が衰え、体調不良や病気になること。
さらにそういう不調を抱えている時にCBDを摂るとカンナビノイド受容体が刺激され、体のバランスが整うとことが、わかってきました。
つまり、人間と同じくECSを持つ生き物であれば、CBDの摂取で体の不調が改善できるわけです。
しかし、ヒトと同じようにCBDを使えばいいということではありません。続いてはCBDをペットに与える時に気をつけてほしいことを紹介します。
ペットにCBDオイルを与える時のアドバイス
CBDオイルをペットに与える時に気をつけてほしいことは以下の3つです。
1. 量
2. 成分(特にTHCの有無)
3. ペット向けCBD製品の安全性
1. 量
ペットの体は人間よりも小さいことが多く、体重1kgあたり0.1〜0.5mgが目安です。体重5kgのペットであれば0.5mg〜2.5mgです。
人間と同じで少なめから始めて、症状に改善が見られたらそのままの量で、もし見られない場合は少し増やすようにしてください。
ミロビーナが扱っているメリージェーン社の「CBDオイル」であれば、1滴(約0.022ml)あたりのCBD含有量が明記されているので安心です。
ちなみに「CBDドロップス MCTオイルベース 500mg 5%」の1滴(約0.022ml)あたりのCBD含有量は1.1mgです。
2. 成分(特にTHCの有無)
ペット(特に犬)はカンナビノイド受容体が人間よりも多く、THCの感受性が高いといわれています。
THC(テトラヒドロカンナビノール)とは大麻草に含まれる成分のひとつで、「多幸感を覚える」「ハイになる」といった作用や依存性があり、日本では規制対象となっています。
日本に正規のルートで入ってきている製品にTHCは含まれていませんが、欧米にはTHCが含まれたCBD製品が合法の国もありますので、信用できるお店で購入することをおすすめします。
ペットに初めて与えるのであれば、CBDのみを含むアイソレート(単離製剤)と呼ばれる製品がいいでしょう。
3. ペット向けCBD製品の安全性
人間が摂取する前提で輸入されているものと比べ、ペット用の製品は品質のチェックが甘くなっている可能性があります。慎重を期すのであれば、人間向けの製品をペットに使うのが安心かと思われます。
のんこ店長の愛猫、もんちゃんの場合
ミロビーナ・のんこ店長は、愛猫のもんちゃんに「CBDドロップス MCTオイルベース 500mg 5%」を1日1滴与えているそうです。
もんちゃんは御年18歳。加齢による、甲状腺が活発に活動し、血中に甲状腺ホルモンが多く分泌される病気です。
食欲が過剰に増す症状があるのですが、あまり食べすぎると内臓を傷めてしまうため、獣医さんの治療と並行し、食欲を抑える目的でCBDオイルを与えることにしました。
薬の効果かCBDオイルの作用かはっきり区別はできませんが、始めてしばらくすると食欲がおさまってきたそうです。
CBDは少量であれば、ほとんどの薬との併用に問題がないため、気軽に治療に取り入れられるのがいいですね。
病気治療中のペットに与えたいとお考えの際は、まずは獣医さんに確認してからトライしてみてくださいね。
<参考資料>
=書籍=
「CBDのすべて」アイリーン・コニェツニー ローレン・ウィルソン著 三木直子 訳(晶文社)
「お医者さんがする大麻とCBDの話」/正高佑志 著(彩図社)