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アロマテラピー エッセンシャルオイルとは?-01

こんにちは! (有)美ナチュラル、ミロビーナの木川です。

前回は、アロマテラピーって、本当はどんなもの?ということで、本日は、アロマテラピーに欠かせない、エッセンシャルオイルについてのお話をしたいと思います。

エッセンシャルオイルとは、薬理効果のあるものということを、すでにお話ししましたね。

例えば、ペパーミントのエッセンシャルオイルの香りを嗅ぐだけで、胃の働きが正常になったり、乱れていた自律神経が整ったりします。

ユーカリは、喘息の発作が軽くなったり、寝る前の咳がなくなったり。

それは、人工的な香料には絶対にできない働き。

また、オレンジのエッセンシャルオイルは、心療内科でうつ病や、摂食障害に使っているお医者さんもいます。

ほかにも、前回のブログに書いたように、ラベンダーのエッセンシャルオイルには、細胞成長促進効果があり、新陳代謝を早め、抗酸化作用があるので、シミ予防や、若々しいお肌を保つために配合されます。

それほど、本物のエッセンシャルオイルには、様々な有益な働きがあるのです。

と、ここまでは、人間にとってのエッセンシャルオイルとは、有益なものというお話ですが、では、植物にとって、エッセンシャルオイルとは何かというお話をしたいと思います。

これを理解すると、よりエッセンシャルオイルに対する理解が深まるはずです。

エッセンシャルオイルとは、植物が自分の身を守るために作り出している芳香物質です。

日本で一番大きな、アロマテラピーの団体である、日本アロマ環境協会(AEAJ)の定める定義として

「精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などから抽出した天然の素材で、有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質である。各植物によって特有の香りと機能を持ち、アロマテラピーの基本となるものである。」

と、されています。

さて、エッセンシャルオイルは、ちょっぴり難しいことを言うと、植物の作り出す、有機物。

有機物という言葉が出てきたので、オイル、つまり油との違いを先に説明しておきます。

エッセンシャルオイルは、オイルや、精油といった呼び方をするため、いわゆるあのベタベタした油の1種だと思われがちですが、根本的に違います。

油というのは、いろいろな種類の脂肪酸の集合体。オレイン酸、リノレン酸、などというのが脂肪酸です。

対してエッセンシャルオイルは、脂肪酸ではなく、揮発性の有機物の集合体。

油は揮発しませんが、エッセンシャルオイルは揮発し、香りを空気中に拡散させる性質があります。それが、あのいい香りになるんですよね。

また、エッセンシャルオイルは、触るとベタベタではなく、サラサラっとしていて、全く違うものだということが分かります。

ただ、似ている性質もあり、一つは、油に溶ける脂溶性だということ。植物オイルに薄めて、マッサージオイルや、スキンケアオイルとして使えるので、化粧品に使われます。

もう一つは、水より軽く、水に落とすと水に浮かびます。

お風呂にエッセンシャルオイルを落として、アロマバスを楽しんだことがある方もいらっしゃると思いますが、

いくらかき混ぜても、エッセンシャルオイルはお湯には溶けず、小さい塊となって、お湯の表面に浮いていますが、そんなエッセンシャルオイルの姿を見たことがあるかもしれませんね。

ということで、エッセンシャルオイルと聞くと、「油かな?」と、思いがちですが、似た性質を持ちながら、全く違うものだということを、基本的な知識として持っていただけると良いと思います。

さて、エッセンシャルオイルとは、植物が作り出す自分の身を守るものだと先に書きましたが、代表的な働きを、具体的にご紹介してみたいと思います。

まずは、すべてのエッセンシャルオイル共通の働きとして、「抗菌」があります。

抗菌とは、正確には殺菌とは違いますが、結果的には同じことで、植物を病気にしたり、腐らせたりする悪玉菌を防ぐ作用のことです。(悪玉菌にだけ作用)

殺菌とは、言葉通り、その菌を即時に殺すことで、抗菌とは、菌が繁殖するのを邪魔することにより、菌の数を減らして最終的には0に近づけようとする作用のことを言います。

簡単に言うと、菌に高い効果を発揮するのが殺菌。それより弱い働きをするのが抗菌ということになります。

余談ですが、コロナに対して、マスクに垂らして、予防的に使うのはそれなりに効果があると思いますが、手の平についた菌を滅菌する効果としては時間がかかりすぎるので、やはり石鹸での手洗いや、60%以上のアルコールでの殺菌が安全です。

さて、植物によって、その繁殖を阻害する作用には強弱があり、強い抗菌力で有名なのが、オーストラリア原産の、ティートリーエッセンシャルオイル。

少し脱線しますが、そのティートリーには、殺菌力もあり、さらには、炎症を鎮める働きもあり、菌による病気に対して、あるいは皮膚トラブルに対しても効果的で、非常に有益なエッセンシャルオイルです。

ニキビケア用のスキンケアや、オーラルケア、フットケアなどに配合されることが多いです。

それに似た働きで、より、スキンケア効果が高い精油として、日本産の月桃があります。

これについてはまたどこかでしっかりご紹介したいと思います。

もう一つ代表的なものは、傷を癒す作用です。

植物は、何があっても移動ができません。なので、踏まれたり、強烈な紫外線を浴びたり、水切れ、台風などで、傷んでしまうことがあります。

そんな、傷んだ部分を修復する成分が含まれているのです。

良く小さいころに、「転んでけがをしたら、ヨモギをもんでつけるのよ」と、母に言われたりしましたが、ヨモギにも、独特のアロマ(香り)がしますよね。

こちらは、和製ハーブでして、抗菌しながら、炎症を鎮め、傷を早く治そうとする成分が含まれているため、人間にも同じ作用で、傷を癒してくれるのです。

実は、ほかにも作用が山ほどあるのですが、代表的なもだけをご紹介ということで、もう一つ欠かせないのが、紫外線防止効果、つまり抗酸化作用です。

同じく、じっと同じところに留まるしかない植物にとって、強すぎる紫外線から身をもまることは死活問題。

ご存知のように、紫外線を浴びると、細胞内は酸化し、活性酸素が大量に発生し、炎症を引き起こし細胞を壊してしまいます。

植物、特にハーブには、発生した発生酸素を除去する成分が多く含まれており、沖縄やアフリカ、赤道近くにある地域、オーストラリアなど紫外線の強い地域が原産の植物には、強烈な抗酸化作用を持つハーブが少なくありません。

もし、彼らに抗酸化成分がなかったとしたら、アッという間に日焼けで枯れてしまうでしょう。

強烈な太陽の下でも、元気で美しく育っているということは、そうした抗酸化成分をたくさん生成できるからなのです。

ハーブとは、その植物しか持ちえない、独特な有効成分を持ち、香りのあるものを指します。エッセンシャルオイルは、そんなハーブから採れるそうした、濃縮された成分。

通常は、ハーブを蒸留して作りますが、蒸留し水溶性の成分が溶け込んだものを芳香蒸留水や、ハイドロゾル、ハーブ水、ハーブウォーターなどと呼びます。

バラやラベンダーで作られたものは、フローラルウォーターとも言い、一度は聞いたことがあるかもしれませんね。

そして、たまった芳香蒸留水の上にわずかに浮かんでいるエッセンス、それが、エッセンシャルオイルで、ほんのわずかしか取れない貴重なもので、水溶性の成分が溶け込んだ芳香蒸留水に対して、脂溶性の成分が溶け込んでいるのです。

エッセンシャルオイルは、植物にあった時と比べ、約100倍に濃縮されており、非常に濃厚な香り成分。直接使うと刺激が強すぎるので、そこは注意が必要です。

古くから、このエッセンシャルオイルは、植物成分の最高の形とされ、珍重され、アラビアの錬金術師により、アルコールと当時に、はじめて蒸留されたといわれています。

と、一気に語りましたが、次回もまた、エッセンシャルオイルについて続きをお話ししたいと思います。

今日も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!

ではまた。

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